ホーム → コラム&インタビュー → キャリアストーリー → 卒業後NPOスタッフへ → 自分自身をふり返って自分の強みに気づいていくことで前に進める

自分自身をふり返って自分の強みに気づいていくことで前に進める

  • 鈴木陵さん

    鈴木陵さん

    シチズンシップ共育企画
    事務局次長・ファシリテーター

    1987年生まれ。関西学院大学総合政策学部卒。 高校時代に読んだ本がきっかけで国際協力分野に興味を持ち、 大学入学と同時に国際交流・国際協力支援団体CLUB GEORDIEに所属、 小学校での開発教育のプログラム立案や運営を中心に関わる。 そうした開発教育などの参加型の学びの場との出会いをきっかけに、 ワークショップなどの場づくりに関心を寄せ、 シチズンシップ共育企画事業コーディネーターを経て、現職。

    取材日
    2012年6月7日

    update: 13-01-11

社会の課題に気がつき、「社会にかかわるおもしろさ」を実感する機会をつくること

まず初めに、鈴木さんのお仕事について教えてください。

私が所属する「シチズンシップ共育企画」という団体は、「市民としての意識と行動力」が育まれる学びの場づくりに取り組んでおり、主にワークショップや講座を行っています。『シチズンシップ』という言葉自体はあまり聞きなれないかもしれませんが、日本語ではよく『市民性』と訳されます。社会に暮らす僕たち一人ひとりが、当事者として社会に参画するという意識や自覚が高まる機会を増やそうということで、僕たちは活動しています。『個々人の持つ市民性を育む活動』と言いかえることもできると思います。

 

団体のコーポレート・アイデンティティ(大切にしていること)は、『「じぶん」になる、「しみん」になる』。簡単に言うと「自分の望ましい生き方を見つめつつ、社会づくりの担い手となる』と言う意味なのですが、それを実現するために、社会のニーズや課題に「気づく」ための支援、また気づいたことを「カタチにする」「ひろげていく」ための支援、また「場をつくる」人材の育成をしていこうと日々活動を続けています。

 

その中で、僕は主に「気づく」という部分を担当し、現在一番時間を費やしている事業が「ユースACTプログラム」。これは、高校生がまちづくりの企画を立案・実践・評価する過程を通じて、社会を担う「まちの跡取り」としての自覚と自信を育むための事業です。このプログラムは2008年から開始し、今年で5年目。僕は3年目から担当しています。2010年度のプログラムでは、「放置自転車」をテーマに高校生が活動しました。「京都の繁華街は放置自転車が多く、自分たちも停めるところがなく不便だし、まちの問題にもなっているな」と感じた高校生たちが「放置自転車をどうすれば減らすことができるのか?」を考え、何度もミーティングや調査を重ね、放置自転車対策の活動を企画し、実行しました。終了後には、振り返りを行い、報告会を開きました。実際に行った活動は、『オリジナル駐輪場マップ』を作成し、配布することでした。「駐輪場の場所を知らないから、道に停めて放置してしまう。駐輪場の場所がわかればあえて放置はしない」という声を受けて作成しました。このように、「ユースACTプログラム」では、「Plan(企画)-Do(実施)-See(評価)」という事業実施のプロセスをすべて体験します。この過程に最初から最後まで取り組むことで、高校生たちが「社会」は自分たちがつくるもの、そして自分たちは「社会」の主体的な担い手なのだという実感を持てるようになることを目的に活動しています。

そして、これらを実施するにあたり、高校生のサポート役として大学生スタッフがいます。大学生スタッフは、高校生の企画・実施をサポートする役であり、加えて、プログラム本体の企画運営も行う役です。大学生スタッフは事業を進める中で、事業を展開する知識や手法はもちろん、高校生をどうサポートすれば、彼らの成長につながるのかを考え、学んでいきます。大学生スタッフは、高校生の成長していく姿を目の当たりにすることで、自分たちの下の世代を育てること=社会の担い手を育てるということに目をむけるようになります。

僕の仕事は、その大学生スタッフをサポートすること。サポートと言っても最近は大学生スタッフの中に入って、どのように高校生をサポートするかを一緒に考えていることが多いです。本当はもっと、この事業全体を一歩引いた立場で見て、改善する役目がありますが、今のところはまだそこまで至っていませんね。

「ユースACTプログラム」自体まだ完成されたものではなく、一歩ずつ築き上げている事業です。これからはこの事業が社会にどう影響を与えているのか、どうすればお金が回るのか、という点を深めていきたいですね。

 

教育ファシリテーター講座の様子

その他に組織の中で担っている仕事としては、主に学校教員の方など教育現場に関わる人々に対する研修や調査研究にかかわる事業、学生団体向けの団体マネジメントをテーマとした研修会などの事業に携わっています。それらの事業の企画をしたり、外部講師や協力者等に相談・調整したり、当日のプログラム進行をしたり、といった役割です。団体の専従スタッフは代表の川中と僕の2人きりなので、多くの場合、外部の人たちを巻き込んで事業を実施します。

あとは細かいですが会計処理とか掃除でしょうか…(笑)何でもやります。

« 情熱をもって挑戦し続けることで、目...新たな発想との出会い—やりたいことを... »